シンプルに考える

 人や資金がない中小企業が生き残る方法を常に考えてきました。

我々の様な特殊な業界でも、私の創業時はそれはそれは、競争激化の時代でした。

どの店でも販売できる商品を扱い、どの店でも値引き競争をするのです。

 後発の小さな店でも、何とか生き残る方法が修理であることに気づくのは2年ほど経ってからです。

少しずつ車両の販売が伸びても、同じ商品を扱う店ばかりでしたので、粗利率は極端に低いまま。

その頃から、差別化に関して知恵を絞り出したのです。

  一番簡単だったのが中古車を扱う事。当時はほとんどの店が新車販売に注力して、メーカーの表彰制度も新車のみでした。

ほとんどの店が扱わない中古車に注力すると、面白いことが次々にわかってきました。

一番の利点は、自分の店で勝手に価格がつけられること。資本主義の王道である「価格決定権」が、我々のような弱小店でも持てたのです。

それからは私の得意の妄想というか、仮説の実証に入りました。

 同じ車種を数台取り揃えて、価格を安い方から高い方まで付けてみると、ほとんどが高い方から売れていくのです。

優良品の一物一価がここに誕生したのです。

それからは、優良中古車を手に入れるために他店がやっていない「買取」「レンタル」を実行して、頭一つ抜けました。

 この経験から私は、ビジネスも人生も同じことだと思うようになりました。

両方ともに常に競争があります。その競争を勝ち抜く方法を考え抜いた末にたどり着いた結論。

『競争をしない』『競争に巻き込まれない』のシンプルな真理でした。

史上最強で剣聖とまで言われた塚原卜伝が、生涯無敗のまま得た境地が「戦わない事」。

 メディアの定点調査なるものがあるそうです。

この調査の2024年をみると、「携帯・スマホ・TV・ラジオ・新聞・雑誌等」への接触時間は、週平均1日当たり432.7分だそうです。

メディア別では、「携帯・スマホ」が161.7分で1位、2位が「TV」の122.5分。

4位と5位の「新聞」と「雑誌類」はそれぞれ9分台とのこと。

また、定額制動画配信サービスの利用率は、2016年の9.3%から64.5%に急増したそうです。

 これを見て私は、まだまだ競争に勝てると自信を得ました。

何度も記述しているように、私はサブスクリプションを一切行っていません。

また、スマホや携帯も既に日本一周旅行で15日間オフにしていても問題ありませんでした。

そしてなにより、ほとんどの人が行っていない「新聞・雑誌類・本」に一日平均300分は接しています。

 「大勢がすることをしない」このシンプルな考え方が、ビジネスも人生も成功に繋がると確信しています。

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