ぬるま湯からは何も生まれない
昨日、草ヶ江ヤングラガーズの初練習がありました。
場所は、西区の小戸公園。すぐ目の前が海です。
冬の海風を考慮して、かなり防寒対策をして行きました。
ところがどっこい、風があまりに強く、どのコーチも震え上がるほどの体感で3時間立ちっぱなし。
子供達は、上着は長袖の体操服に下は短パンにソックス。
見るだけでも、こちらに寒さが伝わってきます。
案の定、幼稚園児と小学生が数人、泣きながら練習をしていました。
いつもの光景ではありますが、練習後に母親が「よく頑張ったね」と息子を、娘を父親が抱きしめる姿があちこちに。
この辛い研修を終えて社会人になった親達が、自分の息子や娘をこのクラブに通わせています。
一見、昭和のスパルタの匂いがしますが、泣きながらも何かを成し遂げることを学び、親子の絆が強まることを思えば、ある意味優しさでもある気がします。
コーチ仲間のF氏が、昨年出張でアメリカと中国へ行ってきました。
彼は既述の通り、60歳で脱サラ起業した人物です。
感想を聞くと、両国ともにかなりの活気を感じたとのこと。
2か国から帰国してまず感じたのが、「日本はユルイ」と。
確かに、週休2日、3日と休みが増え、残業もしてはいけない、それでいて賃金は上げなさいとくれば、もうパラダイスです。
デフレで30年間日本は苦しんだと言われています。
しかし実態は、戦争もなければ飢餓も発生しない、特に努力しなくても安心・安全な国内で何となく暮らせる期間だったのです。
何故こういう不思議な現象が起こるのか?
簡単です。我々の親世代から我々まで、猛烈に仕事をこなし倹約に勤め貯蓄を増やしてきたからです。
国民性のお陰で、ほとんどの人がそれに邁進しました。
日本国民の金融資産は2000兆円を超え、会社の含み資産も600兆円を超えています。
これに海外資産まで加わるのですから、金満日本そのもの。
現在の人々は、これらのバックボーンがあって初めて、上記の不思議な生活が出来ているのです。
これからの未来はそうはいきません。
今まで以上に辛い事や苦しいことが増えていきます。
世界中が自国中心主義を取り始めるからです。
資源の無い日本の行く末は大変です。痛みや苦しみに耐えながらも、勉学に勤しむ体験が今後の人生を大きく左右する気がします。
子供を増やす政策ばかり目につきますが、世界に伍する人物を育てるには、厳しさや苦しみに耐える教育を如何に行うかにかかっている気がします。