フ~ンそんなレベルか

 日経新聞2023年5月31日(水)の朝刊1面に、面白い記事が掲載されていました。

日立建機の株価が上昇していて、その理由が述べられていたのです。

結論から言うと、「来年にかけて営業キャッシュフローを大幅に黒字化するような策を取る」と表明したから。

 2023年3月期の業績を調べてみました。

売上高1兆2794億68百万円、営業利益1357億1百万円。PL上では何とも素晴らしい業績なのです。

ところが、CFを見るととんでもないことが分かります

営業キャッシュフローが▲261億35百万円、自由に使えるお金のフリーキャッシュフローに至っては、▲687億82百万円。

原因は明らかです。在庫過多と売り掛け金過多。

 私が盛んに営業キャッシュフローに注意を払えとの記述をしています。

僅か数億円ほどの売り上げしかない私の会社でも、このレベルは理解し、経営を行っています。

それを、売上高が1兆円を超えて、優秀な経理や財務部門のスタッフを多く抱えた企業がこのレベル。

 またそれを、当たり前に戻すという事を発表しただけで株価が上がるのも、何ともレベルの低さを感じます。

私は、少し前までは大企業の経営者は、私には及ばない才能と手腕があるとばかり思っていました。

しかし、それは大きな勘違いかもしれません。

「驕り」は衰退の始まりと自分自身を戒めていますが、このレベルが標準ならば「俺って凄いかも」と、頭の片隅をよぎりました。

当たり前のことをきちんとこなす。『凡事徹底』は派手な政策よりも優先されるべき事項だと改めて思います。

 昨年から盛んに弊社グループの在庫過多に警鐘を鳴らし続けています。

各店長は、社長のつもりで取り組んでいれば必ず減っているはずです。

 6月23日(金)には5月の月次決算と、1~5月累計の実績が出ます。

この時に良い方向へと向かっていない店舗があれば、「経営を舐めるな」と思い切り叱責することでしょう。

 

 

 

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