秋元康

 作詞家の秋元康氏が口癖のように言っている言葉に「止まっている時計は日に二度で会う」というものがあります。

要約すると、ファッションは20年毎に繰り返されると同義です。

 彼は、今でこそAKBの生みの親として有名ですが、同様なことを随分も前に「おニャン子クラブ」で行っているのです。

ほとんど同じことをしながら、かなりの年月を経て共に大成功しています。

 色んなブームに左右されつつ後追いする人達は、ただ走り続けているだけで、結局は大きな果実を手にすることは出来ないというのが彼の持論なのです。

私も体験上かなりの納得感をもって、この意見を支持します。

 2輪業界は1980年代初頭に一大ブームが来て、それこそ販売店は百花繚乱の様相を呈していました。

それが、ヘルメット装着が義務化されるとともに、国内需要は激減して販売店も少なくなり始めました。

ところが、生き残った販売店にまたブームが再来します。

 TW200、SR400のカスタムブームと、ビッグスクータのカスタムブームがそれです。

色んな販売店が一気にその方向へ舵を切りました。

すると、二輪も四輪と同様に駐車禁止が法制化されました。

 一気に需要が減速、それにつれて販売店の数も減少。

更に携帯電話の普及によるお金の使い方の多様性と、少子高齢化による需要減による減速でさらに販売店は減少。

 そのような環境下で、各メーカーによるハードルの高い専門店化政策。

総需要減速を想定してのメーカー政策でしたが、コロナ禍で公共交通機関が敬遠され、またまたバイクブームに。

 残った販売店は数少なくなりました。

殆どの販売店が需要増を享受しています。

 ただブームが長続きしないことは歴史が証明しています。

ブーム終了を見据えた対策を今から進めておくことが、更なる生き残りへの道なのです。

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