問題点
車の代わりにバスや地下鉄を使用し出して、1か月以上経ちます。
先ず気づいたことが、昼間のバスは高齢のお婆さんが多いという事でした。
生活の足になっていることは容易に想像できます。
ある日、書道教室に行くときにバスに乗りました。
10人ほどが中ほどから前の席に座っていたので、私は後部座席に乗り込みました。
乗ってから二つほど先のバス停でのことです。
バスが止まって杖を突いた老婆が乗ろうとしました。
低いステップ仕様ではなく、階段状の入り口でした。
右手にステッキを持ち、一生懸命階段を上ろうとしていましたが、左足に力が入り難いらしく、なかなか車内まで入ってこれません。
誰も動こうとしなかったので、私は立ち上がり、お婆さんの腰と腕をゆっくりと持ち、階段を上らせ、一番近くの席まで連れて行き座らせました。
お婆さんは何度も頭を下げて「すみません、足を手術したばかりで・・・」
「いえ、いえ、気になさらないでください」と私は席に戻りました。
私が降りる前に降りられる時には、また手伝おうと考えていました。
そのバス停から次のバス停で降りろうとされました。
私の方を振り返り挨拶されるので、私が立とうとすると、運転手の男性が帽子を脱ぎお婆さんに駆け寄り、彼女の支えになりながら降りるのを最後まで手伝いました。
私自身、久し振りに良いことをした感に浸りながらも、足が悪くなった高齢者に公共交通機関は冷たいと感じ、何か寂しい感覚にも襲われました。
今後益々高齢化が進みます。
思わぬ身近なところで、問題が噴出するような気がしてなりません。