何故、今頃突然に
昨日、日銀は金融政策決定会合で、政策委員9人のうち、
賛成5人、反対4人で追加の金融緩和を決めました。
一昨年の金融緩和当初に比べて、最近ではその効果に
疑問符が付けられるようになったこのタイミングで
ある意味、強行した感が、否めません。
一連の日銀政策は、前例のない異常な政策であることは確かです。
出口戦略を含めて、数年先にどのような結果が待っているのか
誰にもわかりません。
うまくいけば、デフレ脱却を確実にした名総裁として、
恐らく教科書にまで名を残すでしょう。
うまくいかなければ、どういう扱いをされるか、想像に難くありません。
経営者の立場からみますと、この黒田東彦総裁の決定は、
大いに支持できます。
会社役員会等で全員賛成するような決定事項に、大したものはありません。
殆んどの人が反対しても、自分の信念を貫く決定の方が
はるかに、会社の変革、成長ににつながる例が多いのです。
残念ながら30年以上株式投資をしてきた私の予想は、
ことごとくはずれました。
昨日、日経平均の終値が755.56円も上がりました。
私は、11月中にも14.500円を切ると予想していたのにです。
おかげで、株式投資も全額投資するタイミングを失い、
予想以上に現金として残りました。
それでも、現実的には、10月中に投資した分は既に本日で
40万円以上の利が乗りました。
それほど急激な反転です。
この事実は、日銀が決定した政策の将来がどうなるかより
はるかに重いのです。
金融緩和とは、分かりやすく言えば、
市中にお金がじゃぶじゃぶ余っている状態です。
この未曽有の金余りは、世界中で起こっており
その行き先を求めて常に彷徨っています。
私が今まで経験したことのない現象を、引き起こしています。
日経平均を一日で500~700円以上乱高下させたり、
為替を一日で3円以上も下げたり。
我々小売の現場サイドでは、業況は全然よくなく、
個人的な景況感も悪化傾向です。
そんなことに無関係に、株式の暴騰が起こっています。
現実をしっかり見ると、
1.景気は悪化傾向にある
2.物価は増税を含めて上がり始めた
3.株式も上がり始めた
4.金利は低いまま
世界を見渡して、新興国、ヨーロッパ、米国、日本のどの地域も
ぱっとしません。
でも、お金だけは無尽蔵にあります。
消去法で考えると、世界中では投資先としては
米国の株式、日本の株式、日本の不動産くらいしかありません。
個人が買い支えていた日本の株式に世界の有り余ったお金が
流れ込んだらどうなるでしょう。
金融相場から業績相場に移行していくのが
今までの一般的な解でした。
でも、現在は一部業績相場でありながら、超金融相場の様相だと思います。
所謂、バブリーなマネーゲームが日本で始まったのかもしれません。
予想が外れまくる今の私には、自信はありませんが、
マネーゲームに乗ってみたい欲求だけは、膨らみました。
私の信条は、ツルゲーネフの「乗りかかった船には乗れ」。
本気で不動産投資にも乗り出そうと思います。