感謝は形に

 2025年11月10日(月)午後1時に福岡国際センターへ真ダムと出かけました。

大相撲九州場所を観戦するためです。

私の経営の師匠の一人である鹿児島県のK氏からの招待でした。

何と升席の西1番の席で、砂かぶりのすぐ後ろでした。

 TVで観るのと実際とでは、これほど違うのかと大変驚きました。

面白い、楽しいというよりかなりの恐怖感がありました。

思い切って当たる頭のグワシッという音と、筋肉どうしの当たるバシッという音がないまぜになっています。

ラグビーで大型選手にタックルする時には、自分が転んでも良いので力のセーブと当たりの接点をずらすことができます。

ところが、相撲はそうはいきません。

実際、174センチの力士と197センチの力士との取り組みでは、取組後小兵力士が土俵で動かなくなり、大柄の関係者が7~8人集まり担架で運ばれていきました。

朝乃山と正代の負け方には落胆しましたが、大の里の相撲は横綱らしい素晴らしいものでした。

満員御礼の九州場所のこの様な特別席に、夫婦で招待してもらい感激でした。

 この先輩には経営だけでなく色んなことを教わりました。

海外に連れて行ってもらうときには、彼がビジネスクラスにしか乗らないので、私も清水の舞台から飛び降りる覚悟で付いて行ったものです。

米国、中国、ヨーロッパに全てビジネスで行きました。

勿体ないという感覚よりも、現地での彼の人脈に驚かされると共に、違う階層の人々の世界を垣間見ることができたのが最大の収穫でした。

ご夫婦共に超が付くほどのグルメで、福岡で接待する時には何時も緊張しています。

なんせ鹿児島市内に住みながら、小樽に食事をするためとゴルフをするためにマンションを購入し、プロ級の腕前のスキーは毎年スイス、フランス、イタリアの国境を越えながら滑るという強者です。

 数週間前に招待が決まり、夕食を私の方でご馳走することにしました。

何を食べたいか聞くと「寿司」ということでしたので、このブログに出てくる私が今まで生きてきた中で、一番美味しいと思っている贔屓のすし屋を予約。

シャリの産地や温度にも拘るようなグルメで、普通の刺身やウニなど決して食べません。

20数年前に真ダムが美味しいと言っていた店に連れて行った時には、「俺にミョウバンが入ったウニを食べさせるな」と叱られました。

今回もドキドキしながら招待しました。

事前にその寿司屋の店主に、日本酒とワインにも造詣が深い旨をメールで連絡。

食事に関しては、この先輩以上のグルメにも対応しているようで、問題は無さそうでした。

 この店はカウンター7席しかない店です。

私の長男と同じ年の店主と付き合いだしてから10年になります。

彼が独立してから丸6年経ちますが、毎年美味しくなっている気がします。

 最初に金目鯛のだし汁のお浸しがでて、次に同様なだし汁のカワハギが出てこのご夫婦から出た第一声。

「笑うしかない」「こんなに美味しい金目やカワハギを食べたことがない」

出された日本酒は、ご夫婦が飲んだこともない、世界品評会で世界一になった代物で、ほとんどの店では取り扱いの無いもの。

ワインを2本出してきたのですが、そのうちの1本を先輩が見て「えっ、こんなワインが飲めるの」と絶句。

店主が小声で私に「このプレミアムでいいのですか?」と心配そうに聞いてきました。

下戸の私には、銘柄も覚えられず、ただただ最終の支払いだけが少し気になりました。

株で儲ければ何とかなると大きな気持ちになっていたのでしょう。

すぐに「その銘柄にして」と了解しました。

 全てのコースが終了して「自分達の人生の中でも日本一の味と思う」とのお墨付きをもらい、胸をなでおろしました。

今年は、彼が納得する蟹が採れていないそうで、北海道から2キロのイクラを送ると言われ恐縮しました。

車で博多駅そばのホテルまでお送りして、イベント終了。

帰りの車の中で、真ダムがいくらかかったのか心配そうに聞きました。

「俺の今までの人生の中で最高額」とだけ答えておきました。

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