常識を疑う

 最近、税理士と月次決算の実績分析を行っていたときに、AIに関する話題になりました。

彼が我々の目の前で、ノートパソコンを使って実践してくれました。

弊社グループの輸入部門の実績をそのまま入力するだけで、男性の声と女性の声(かなり普通の人間の声に近い)で分析を進めるのです。

30分ほどの音声でしたが、かなり分かりやすく、何と言ってもその正確性が8割以上私と同じ考えだったのです。

これほど驚いたことはありません。

 私はこのブログで何度も記述しているように、サブスクリプションやSNS等のアメリカや中国由来の近代的なものは、一切受け付けません。

ところが、このAIの実験を体験して、これはただ事ではないと感じたのです。

早速入門用の本を手に入れようと思いました。

 このAI分析は情報が増すほど正確性も増すそうで、私が気づかない点まで指摘してくれます。

先ず、現場に行って自分の五感で調査を行い、次にAIでの分析とのギャップを確かめ、再度現場へ行き確認すれば、それはそれは相当ハイレベルな経営コンサルになると感じました。

少々頭脳明晰な人々も不要となる気がします。

確かに、AI先進国の米国ではIT人材のリストラが加速しています。

 少子高齢化で、今後も人材不足が続くのが日本と言われ続けています。

私は、ちょっと待てよと思いだしました。

確かに、エッセンシャルワーカーは不足していますが、数多くの事務系職員は今後不要となるのです。

するとどうなるか?

私の妄想では、人材不足といわれながらも失業率は上昇するだろうというもの。

 二輪業界でも、水面下で事業の継続を諦めた会社があります。

また、それまで、M&Aでそれらの企業を買収していた会社も、あまりの低収益と電力や人件費等の物価上昇のために苦しみ出しました。

ここでまた妄想です。

輸入元や国内メーカーが考えている販売網の数は、増えるどころか減っていくはず。

 私は、今まで社員の採用は、「去る者追わず、来るもの拒まず」でした。

メカニックの数が足りなくなるので、兎に角数多く受け入れる覚悟でした。

息子達の社員への愚痴にも「猫の手よりましだろう」と言い聞かせていたものです。

しかし、方針を変えました。

 今後は『去る者追わず、来るものは徹底して吟味せよ』と。

具体的には、入社試験に「適性検査」を二社の物を受けさせることです。

バイク好きや、機械いじりが好きな人々は、一定程度います。

その中で優秀な人材を確保するのです。

その人々が働きたい店や工場が、今後どんどん無くなっていくはずです。

 私の体験上、「少数になれば精鋭になる」が社員に対する考え方です。

少数になっても、売上高や総利益は変わらないというのが私の38年間の結論です。

人数が少なくなれば、残った社員の給料はそれだけ増えます。

お客様に関しては、今まで以上に既存客を大切にして、社員に関しては、弊社に忠誠を尽くす社員だけを厚遇すれば良いのです。

 二輪業界のディーラー再編は、意外に早くやってきそうな気がします。

生き残りさえすれば、バイク好きや機械いじりが好きが憧れる会社となり、社員年収も今まで以上のものに必然的になるはずです。

約1200万台もの2輪車保有台数がある日本です。

4輪と違い、2輪の電動化は遅れます。

法令を遵守したディーラーや工場がどんどん減っていけば、生き残ったディーラーや工場にとっては、衰退した成熟産業どころか『面白くて楽しい成長産業』になると仮説を立てました。

そうなれば、丸亀製麺や餃子の王将に敗けない年収の店長が出ると思います。

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