転換点

 昨日は、朝から国内部門の長崎店と佐賀店へ真ダムと一緒に行きました。

午前10時頃から、長崎店で真ダムが経理を行い、私は店長に近況を聞き、読書しました。

まだまだ販売の厳しさがあるようですが、メーカー対応の悪さを店長が嘆いていました。

最近では注文してから、車両が入るまで3~6か月かかるとのこと。

恐らく、メーカーが在庫を持たないのでしょう。

せめて我々専門店には融通をきかせて欲しいものです。

この様なシステムを取るなら、メーカーが直営店をつくればよいのです。

 今後益々ディーラー経営は難しくなります。

最低賃金は上昇し、車両価格も上昇し、有休も与えなければならないし、時短にまで取り組まねばなりません。

それが、この物価上昇で消費が落ち込む時期に、対応を余儀なくされているのです。

 資金繰りが大変な店が続出すると予想しています。

少しでも経済学を学んでいれば、業界全体のポテンシャルは、少子高齢化で前年割れが通常なのです。

それも毎年漸減していくことを、政策の基本に考えねばならないのです。

 総務省の家計調査では、二人以上の勤労世帯の可処分所得は月52万2569円で、過去10年間で約10万円増加しているとのこと。

しかし、その増加分は消費に回らず、ほぼ貯蓄に回っているそうです。

このような世情のなか、高額の不要不急品で我々はビジネスを展開しなければなりません。

目先の欲でディーラーの力が弱れば、メーカーのシェアダウンに繋がります。

改めてメーカーや輸入元に強く言いたい。

「いつまでプロダクトアウトをやっているのか」と。

是非『三方良し』の精神に返って欲しい気がします。

 長崎での経理が午後2時50分頃に完了したので、そのまま佐賀店へ向かいました。

午後4時過ぎに店に着き、午後6時半まで経理。

こちらも、販売は厳しいそうです。

長崎店と違い、佐賀店は在庫で溢れ返っていて、注意すると「3~6ヶ月入荷が無いので、仕方なく先に仕入れています」との返事。

まあ、もう私が口出す権利はないのですが、商売の原点を忘れています。

「少ない在庫を高回転で回す」「先にお金をもらいなるだけ後でお金を支払う」

少しずつこの原点が、なし崩し的になっていることが残念でなりません。

 本来商売は、お客様の方を向いて行うものです。

どのようなへ理屈があれども、AIの時代になれどもこのことは不変だと思います。

 現在オークション会場に各メーカーの登録新車がかなりの数出品されています。

これだけみても、ディーラーの窮状が分かるというものです。

 私が今、二輪のビジネスを行うならば、少し田舎で広い駐車場完備の、いずれ指定工場が取得できる広さの工場中心の店を造ります。

そして車両仕入れはほとんどをオークションからの、登録新車。

ハーレー、BMW、トライアンフ、KTM、をそれぞれ2機種。

どうしても新車が欲しいと言われたお客様には、ディーラから業販してもらう。

ホンダ、ヤマハ、カワサキもそれぞれ3機種仕入れて、ゆったりと飾れるスペースの高級感あふれるショールーム。

メインは、『イベント』にします。

単なるツーリングではなく、過疎地域とのコラボも考えます。

色んなバイクにおける楽しみ方を共有しますが、そこから発展して、レクレーションや旅行や社会奉仕等、お客様との一体感に重点を置くのです。

 と、まあいろんなアイデアはありますが、二輪業界からの引退もいよいよ180日を切りました。

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