先が読めないだけに
2025年8月12日(火)22:44 読了。
「世界を変える 100の技術」 日経BP 著。
読後感としては、私が知らないだけで、日本企業や大学は将来に向けて必死に種をまいているというものでした。
ある意味たくましさを感じながらも、是非とも世界の頂点に立ってほしいと思いました。
更に、今からの学生には理数系の知識が必須と確信もしました。
本書は2030年において重要性が高い技術と、2024年現在での重要度が高い技術を著名なビジネスパーソンにアンケートを取っています。
両方ともにベスト3に入るのが「完全自動運転」、「介護ロボット」、「産業メタバース」
私には、3番目の「産業メタバース」に関しては、いまいち理解できませんでした。
「完全自動運転」と「介護ロボット」に関しては、世界中で競争が激化しており、日本の周回遅れが指摘されていますが、日本がこれから優位に立てる可能性は大です。
その他に私が興味を持ったジャンルがあります。
日本製鉄がUSスチールを買収するに際して、これまた米国にさんざん嫌がらせを受けました。
それでも、今後は「鉄鋼脱炭素」は避けて通れません。
つまり、鉄鉱石から鋼材を取り出す「高炉」は、カーボンニュートラルに反するのです。
それに対して、鉄スクラップをリサイクルして鋼材を作り出す「電炉」が主流となる予想です。
日本国内に今後鉄スクラップされると思われる量は、推定14億トンもあるとのこと。
この最先端企業が、東京製鉄。
次に「レアアースフリーEVモーター」は一時も早く完成して欲しいと思った技術です。
これは、フェライト磁石を使った高出力EV用モーターのこと。
多くの駆動用モーターで使われているネオジム磁石は、レアアースがなければできません。
希土類(レアアース)の埋蔵量と加工量は、世界中で圧倒的に中国が多いのが現状です。
中国は、この利点を生かして地政学的なことに使ってきて、安定的なサプライチェーンが構築できないのです。
この最先端企業が、「プロテリアル」。
最後に、日本が最も優位にある技術が「核融合」。
重水素と三重水素など、軽い原子核を融合して、より重い原子核に変える過程で発生する膨大なエネルギーを利用するものです。
中でも、「先進燃料核融合」と呼ぶ放射線リスクのない安全な核融合に期待が集まっているそうです。
日本大学と筑波大学共同のスタートアップ企業が研究を進めているそうですが、国や民間も積極的に応援すべきと感じました。
私も常に日本企業を応援しようと心掛けています。
ほとんどの(衣・食・住)やその他の要件でも、日本製を購入するか日本製を使用します。
ただこれを発展させて、未来に向けて努力をしている日本企業に金銭的に応援することも必要だと改めて認識しました。
