少しは刺激になったか?
2025年7月17日(木)15時~17時30分まで、息子達二人と私の三人でセミナーに出席してきました。
場所は博多区のグランドハイアットホテル。
主催は「日本M&Aセンター」で二部構成になっていました。
タイトルは「中堅・中小企業オーナー経営者のための成長戦略」
この主催会社は数年前に不正会計で週刊ダイヤモンドに内情を暴露された会社ではありますが、M&A最大手でもあります。
ここの担当者と最初に面談した時に、私が勝手に彼を気に入ったので付き合っています。
人生には清濁併せ呑むことも重要なので、息子達も誘いました。
開演ぎりぎりとなったのですが、受付へ行くと番号札「1」を渡され、我々3人は最前列の真ん中でした。
30人ほどの参加者でした。
最初に47歳の竹内社長の講演でしたが、自信満々の1時間にも及ぶスピーチはなかなかのものでした。
基本的には私が知っていることばかりでしたが、「M&Aが勉強から実践に変わってきた」との指摘は的を射ていると思います。
具体例の一つである「フジバンビ(熊本県の黒糖ドーナツ棒)」をJR九州が買収していたのは知っていたのですが、その前にファンドが介入していたことは知りませんでした。
このファンドというのは、売上高と利益の両方で増収増益をコミットするらしく、とても面白いと感じました。
次の講師は福岡大学経済学部元教授の木下敏之氏。
タイトルは「データが示す福岡市の不都合な真実」
突飛な話で面白かったのですが、MMT理論(通貨発行権を持つ国家は債務の返済に充てる貨幣を自由に発行できるから、財政赤字で破綻することはない)の信奉者の用で、私の考え方と真逆でした。
いろんなデータを示していましたが、ある部分のみ切り取っている感がありました。
九州の人口が2020年の1300万人から2050年には1000万人を切るとの予測は正しいと思います。
すると、同じことをしていたら、売り上げ高は3割減るということになります。
息子達が、現在の私の年齢になった時には果たして九州はどうなっているのか?
生き残り策の3つの内の二つは私が日頃述べていることと同じでした。
1.M&Aを行い残存者利益を確保すること
2.高付加価値商品にシフトすること
3番目の彼の策には少々疑問符が付きました。
シニア向けの商品の開発というものです。
必需品であれば別ですが、それ以外はシニアになればなるほど欲しいものはなくなるからです。
午後6時からの懇親会に私と長男が参加しました。
実際にM&Aを行い大きくなった会社の社長二人と面談しました。
共に40歳前後で、発言も堂々としており、大したものだと感じました。
長男がいろんなことを話していたようです。
高級ホテルでセミナーを開き、軽食を提供し、単行本を2冊もプレゼントしてくれました。
息子が、これだけの経費をかけるのだから、相当儲かっているねと。
平均年収は1500万円前後だと思われますが、それはそれは競争の激しい世界です。
かなり若い部長に話を聞くと、嘗てのリゲインの世界(365日働けますか)ですと。
M&Aをする側にもされる側にも必要なことがあります。
先ず、シッカリとした財務体質を作ること。
社員が生き生きと働いていること。
レピュテーションが良いこと。
M&Aは今後、避けて通れない政策であることは確実だと思えた講演でした。
