子育て

 私は、サラリーマン時代が猛烈社員の典型で、ほとんど夜中にしか帰宅せず、週末等も出張したり会社のラグビー部やテニス部の活動で忙しく、子育てをほとんどしていません。

更に起業してからは、仕事一辺倒で、それこそ子供達の幼い頃から中学校卒業くらいまで、家族全員で遊びに行った記憶もほとんどありません。

子供達や真ダムに申し訳なくて、彼等が弊社グループに入社してから、遅ればせながら子育てを開始したようなものでした。

 それでも、息子達が曲がった道にはずれず、何とか社会人としても真っ当な人生を歩んでいてくれてることに感謝しています。

このような負い目があるからか、ボランティアの園児のラグビーコーチも続いているのでしょう。

過去に小学生、中学生を見てきて、ここ7年程で園児を教えながら感じたことがあります。

それは幼い頃の教育が、将来をかなり左右するということです。

 きちんと目を見て挨拶できる、右・左が即座にわかる、列が作れる、我慢できる、負けん気を養う、団体行動ができる、体力をつける、集中できる、自分一人で靴ひもが結べる etc.

泣きべそをかいていた園児が、小学生の高学年になるにつれ、かなりのスピードで心身共に成長する姿を見ていると、尚更幼児と低学年における教育の重要性を感じます。

 孫が今年から近くの小学校に入学しました。

数日前に、小学1年生と2年生の体力測定があり、先生だけでは手に負えないそうで、手伝って欲しいとの依頼があり、午前8時半から午前10時前まで、久し振りに小学校の運動場と体育館に行きました。

 先ずグランドで、小学2年生の立ち幅跳びの測定です。

一クラスおよそ30人前後で二班に分けるのですが、なかなか先生のいうことを聞いてくれません。

最近の先生たちは、子供たちすべてを「〇〇さん」と呼ぶことにも驚きました。

しばらく様子を見ていたのですが、年配の女性先生が大変そうでしたので、「私に任せて下さい」と。

 こういうこともあろうかと、自宅からラグビーのレフリー用のホイッスルを持参していました。

あちこち向きながらワイワイガヤガヤしていたので、コーチング時と同様思い切り2度思い切って鳴らしました。

一瞬で全員が黙り、何事かとこちらを凝視。

「よし、〇〇さんからこちらの列は右側、〇〇さんからこちら側は左側」

立ち幅跳びの要領を簡単に教え、全員スムーズに終了。

残念ながらとびぬけた才能の子供はいませんでした。

一人だけ「目力」を感じて「ほお~~」と思った男の子だけが1メートル50センチで最長でした。

最低は80センチ。

 次にグランドを後にして、校舎裏手にある体育館2階へ。

ちょうど小学生1年生のシャトルランが始まったばかりでした。

最初に女性の部が2班ありました。

最初の一往復を見れば大体どの子が速いか予想できます。

少し背の高い女の子が35回と、小学1年生平均約20回をかなり上回りました。

 次に男の班の2番目に我が孫が登場。

平均は超えさせたいと、TVを見ていた孫を無理やり連れ出し、体力測定日の前日と前々日に1週450mの公園を、タイムを計りながら2.5週走らせていました。

付け刃は役に立ちません。13回目で早々脱落。

男の子の最高は一人旅の38回でしたが、女の先生が何を間違ったか、まだまだ余力はあったのにその回で止めさせました。

 小学1年生で『不合理』に出くわしたのです。

私の予想では、40回は軽く超えると・・・

 帰宅後、息子に、せめて平均くらいは超えさせるように運動させろと小言。

ボール投げも水泳も不得意で、恐らく逆上がりも出来ない孫です。

このままだったら、学校で孤立しかねないと感じたのです。

 我々の時代は、中学校からでも運動や勉強の挽回は出来ました。

しかし現代ではそれはかなり困難なのです。

小学校までに、スポーツ・勉強に差が付いたら、それ以降はその差は一気に広がります。

理由は簡単です。勉強もスポーツも技術の進歩と情報の多さ等で、教え方も教える人もかなり専門的になっており、プロフェッショナルに近づいているからです。

 面倒な子育てをきちんとやっておかないと後悔する時代になっています。

この二つの差と所得格差は、かなりのレベルで相関すると私は感じています。

 

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