名を捨てて実を取る

 トヨタ自動車が、ライバルであるダイムラーと共同持ち株会社をつくり、商業車の日野自動車と三菱ふそうを統合することとなりました。

ホンダと日産自動車の統合話だけでも驚いたのに、今回は国を超えているのです。

いいですね、実にいい!!

 巷(ちまた)では、世界の経済大国であるアメリカと中国の対立で、日本も被害を被らざるを得ない論調が大半です。

それは、日本の輸出相手国のトップが2が米国と中国だからです。

私はこの意見には与(くみ)しません。

 何度も記述していますが、これから10年以上日本の時代が来ます。

理由は簡単です。日本ほど環境適応能力に優れている国は無いからです。

これは、技術やお金の問題ではなく、広く国民性の問題なのです。

日本人は同調圧力が強くなどと、否定的な意見をマスコミはすぐに流します。

いい意味で危機が迫ると国民が一致して、適応に走るのです。

 電気自動車や自動運転技術は、自動車大国の日本・ドイツ共に、米中に遅れています。

そう見えても、技術の蓄積は日本とドイツの方がはるかに大きいと思います。

その2社が手を組むのですから、あっという間に逆転できると確信しています。

 以前にも記述しましたが、中国は習近平の独裁で良かった。

武力に物を言わせ、領土拡張に走り、国民の進取の気風をそいでいます。

まともな指導者だったら、それこそ日本はアジアの中で埋没していたことでしょう。

トランプ政権も同様です。

全て強者の論理だけで物事が進むと考えているところに大きな誤りがあります。

 面白いことに、第二次世界大戦の敗戦国であるドイツと日本が手を組み出すのです。

2国共に敗戦のトラウマで、戦争をしないことと近隣諸国との融和を一番に考えています。

その2国が製造大国なのです。

特に倫理観に優れた日本は、アジアのみならず世界から模範となる国としてみられるようになることでしょう。

 日本に目を向けると、倒産・廃業する会社が急増しています。

私は決して悪いことではないと昔から思っています。

分かりやすく言えば「野焼き」と同じことだと思うのです。

新たな企業が勃興してくる素地ができるのですから。

いや~~、実に面白い時代になりました。

 

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