辞め時、代わり時
昨日は、30年以上通っている床屋に行きました。
私より3学年上の店主は、行くたびに手の震えがひどくなり、歩き方もおぼつかなくなっていました。
ゴルフが好きで、毎晩健康のために散歩を欠かさなかったのに、皮肉な気がします。
髪型の仕上がりも左右が微妙に偏っていますが、まあ私を気にする人はいないのでこれで良し。
「よいお年をお迎えください」と挨拶を交わし、いつもは外まで見送りに来るのが来れないまでになっていました。
会話の言葉も途切れ途切れになっていました。
一時は、彼の次男坊が手伝っていたのですが、別の道に進み現在に至っています。
詳しくは知りませんが、事業承継が上手くいかなかったのです。
今年になって親しくしている同業の社長交代の案内が届きました。
この2社は、私の中では「できる会社」で、いろんな面でお手本になっています。
流石だと感じたことは、今までの社長が代表権を持たない会長に退いていたことです。
私は常々、本気の事業承継は、この人と思ったら全幅の信頼を持つことだと思っていました。
そのことをカタチにするのは、自らは「代表権」を持たない事です。
当然我々グループ会社も、代表権を持っているのは息子達だけです。
新規出店から銀行融資まで彼等が自ら考えて実行しています。
社長交代には忍耐力が必要です。
それに合わせて、全てを任せるのではなく、毎月の現場と財務のチェックは必須です。
ここでも、少々の違和感くらいでは口をはさむことは厳禁。
余程の異常値が出た時のみ、原因の分析を会長も行うことです。
プラス、何時でも新社長が気軽に相談できる雰囲気を作っておくことです。
経営環境が激変する中、経営の若返りは生き残るための大きな手段なのです。