変わらぬもの
時代の変化に合わせて、ビジネスモデルや経営方針も柔軟に変える必要はあります。
しかし、商売において変えてはいけない普遍的なものがあることも事実です。
昨日は、今月の中で私が唯一何も予定が入っていない日となり、ゆっくりと読書をする予定でした。
ところが真ダムが一人新幹線に乗って小倉店の経理に行くというのです。
今月は賞与の支給月なので、月次決算を普段よりも早めに済ませる必要があるのです。
重い経理のバッグを抱えながら地下鉄・新幹線・モノレールと乗り換えて行かせるのは、流石に可哀そうです。
急遽私が運転手として行くことにしました。
久し振りに小倉店へ行きました。店内も以前より整理整頓され、お客様が座るテーブルの周りはとても良い香りが漂っていました。
工場のスタッフに聞くと修理で忙しいとのこと。
少し安心して、持参した新聞2紙と経営に関する雑誌を3時間ほどかけて読みました。
読み終わった頃店長が出張から帰ってきて少し話し込みました。
その中で、どうしたら売り上げが増え利益が上がるか悩んでいたので、簡潔に応えました。
『優良顧客を増やせばよい』
(既存客が離れないで繰り返し来てくれる事、既存客が別のお客様を紹介で連れてくるようになる事)
分かっているけれど、具体的にどうしたら良いか分からない雰囲気!?
これと同じ悩みを抱え私に相談に来た別業種の若手経営者にも、上記と同じ回答をしたばかりです。
1.自店の強味を知り、それを言語化して、何らかの形で表に出す(スタッフ全員で考える)
2.スタッフ同士が少々の我慢をして仲良くし、明るい店の雰囲気を作る
3.店長が他のスタッフの倍働く意気込みを見せる
真ダムを小倉に残し、私は急ぎ福岡へ戻りました。
高速道路で事故が発生し、かなりの時間がかかり福岡市内へ。
昼食もとっていなかったので、流石のダイエット中の私も何か食べたくなり、ラーメンを食べに行きました。
30年以上通っているその店に着いたのが午後7時半頃。昼と違い10分待ちで入れました。
数か月ぶりで大盛りラーメンを堪能しました。
この繁盛店は、土、日の正午前後ともなると外で2時間待ちもざらです。
TVのNHKでも取り上げられるほどの店なのです。
フロアーにアルバイトの男性1人。カウンターの向こうに奥様がチャーハンと餃子担当、ご主人がひたすらラーメンを作り、バックヤードに女性1人と男性1人体制。
午後8時過ぎに少し暇になったので、店主と奥様と会話。
12月31日まで営業し、1月3日から開けるとのこと。
店主は急逝したお父様の跡を引き継いでから22年経ち、今年50歳になったとのこと。
「よく頑張るね。ラーメン1杯しか応援できんけど」と私。
すぐに「有難うございます。その一杯が嬉しいのです」といつもはほとんど無口の店主。
午前11時~午後9時まで、この夫婦はほとんど立ちっぱなしです。
最近は週に1日の定休日と他に1日午後3時までの日が出来ました。
中小企業生き残りの秘訣が凝縮されていると感じて店を出ました。
コロナ前に600円だった大盛りラーメンが、2年前に700円、現在850円となっていました。