建設業界の轍を踏まないよう
倒産件数の増加を何度か記述しました。
その中で最近顕著な伸びを示しているのが建設業界です。
九州の建設業界では、2024年1~10月で前年比2割以上の増加だそうです。
原因は、今年4月からの残業時間の上限規制が、ただでさえ深刻化していた労働力不足に拍車をかけたとのこと。
特に昨今では大阪万博、九州の半導体関連の工場建設で人手が足りていない状況。
九州では全国屈指の人材争奪戦が繰り広げられ、中小企業では大手企業に賃金面で負けてしまう。
最近、北九州で新築マンションに無数のひび割れが出てきて問題となっています。
想像の域を出ませんが、工期に間に合わせるためと価格を抑えるために、部材と人員を削った可能性がありそうです。
住居は人生において最も大きな買い物です。
私なら、瑕疵があった時にきちんと保証する大手の物件しか購入しません。
建設業界が落ち着くまで、1年ほどは新築は様子見をした方が良いでしょう。
これらのことは、対岸の火事ではありません。
2輪業界でも同様なことが起き始めています。
何度も記述していますが、これからの2輪業界は今までと逆の(技術力>販売力)に確実になります。
メカニックの重要性に気が付き始めた頃には、その店には修理ができる人材はいないという結果になりかねません。
建設業界にも、「一人親方」は現存しますし、これからもなくなることは無いでしょう。
同様、2輪業界も「一人店舗」は無くならないと思いますが、それ以外は生き残った大手に集約されると感じています。
そこでメカニックに満足してもらうにはどうするのか?
大抵の経営者は「賃金アップ」しか考えません。
しかし、これだけでは駄目なのです。
メカニック自身がより成長できる、且つやりがいが起こる環境整備が必要なのです。
少しずつでもよいので環境整備に投資をして、メカニックの満足度が増していけば、自然と他店からメカニックが転職してくることになると思います。
3人体制なら、2人のメカニック。
4人体制でも、3人のメカニック。
5人体制ですら、4人のメカニック。
この体制が今後10年くらいの2輪業界の成功の方程式だと自信を持って言えます。