ほんのりと悲しい
先日、私の父親の誕生会を行いました。
本来なら、贔屓にしているウナギ屋さんから出前をとって我が家で祝う予定でした。
ところが店主のお母さまが転倒され店を休業中とのこと。
そこで、当日真ダムと午前中から、近くのサニーへ食材を購入に行き、隣のケーキ屋さんで誕生ケーキも購入。
チョコレート板に「94歳のお誕生日おめでとう」と110円追加して文字を入れてもらいました。
その後、直ぐ近くの肉屋に寄り、100g900円の高級すき焼き肉を購入。
そうです、ホームでは絶対に出てこない、鰻か牛肉を我が家で食べさせようと考えていたのです。
午前11時50分頃、次男と一緒にホームへ両親を迎えに行きました。
我々夫婦と次男夫婦と両親の6人で、すき焼きとパエリアを食したのです。
両親は二人共に緩やかに認知が進んでいます。
それでも、次男の昔のことをよく覚えているし、私や真ダムへの気遣いも出来ます。
美味しそうに食べながら何度も「今が一番幸せ」と二人して言ってくれるので、こちらも嬉しくなります。
甘さを抑えたイチゴケーキに蠟燭を立て、火を灯してから父が一気に消しにかかったのですが、流石に呼気が弱い。
2、3度ふうふうとして消し終え、みんなでハピイバースデイの合唱。
ほのぼのとした2時間が過ぎました。
ホームの自販機でたまに飲料水を購入するのが楽しみな父。
封筒に千円札4枚、100円玉10個、10円玉10個をいれて、ズボンの後ろポケットに入れてやりました。
真ダムの4ドアセダンに次男がゆっくりと二人を乗せてくれ、私と次男とで二人をホームまで送りました。
車から降ろすときも、しっかりと支えながらでないと降りれないのです。
二人を降ろし自宅に戻る車中で、「後何回このようなことが出来るだろうか?」と頭をよぎりました。
言葉としてはおかしな組み合わせですが、『ほんのりと悲しく』なりました。