老老相続
面白い言葉を見つけました。
一般的には年老いた人から、その子供や孫に相続は発生するものとの認識が強い。
しかし、最近の高齢者社会では、この「老老相続」なるものが増加しているそうです。
私や真ダムもそうですが、60歳代後半の就労率は5割を超え、ほとんどの人が65歳から年金を受け取るとのこと。
これらの人の退職後の収入を図式化します。
(勤労収入+年金収入+資産収入{配当金・不動産賃貸収入})=生活費
そして、高齢者ほど(勤労収入+年金収入)の範囲内でしか消費活動を行っていないそうです。
まるで我々夫婦の生活そのものです。
令和6年度の「経済白書」によると、老後の生活のために蓄積した資産を切り崩す程度は非常に限定的とのこと。
この世代の人々は、倹約を美徳とし無駄使いしません。
被相続人の年齢は80歳以上が72%を占め、相続人の50%が60歳以上だそうです。
つまり、60歳以上の消費活動が活発でない老人にほとんどの相続財産が移るのです。
この人が亡くなる20年後まで相続財産は眠ることになります。
更に最近では、株式と不動産価格の上昇で資産収入が増加し、益々眠れる財産が増え続けている。
記事には、資産を使い切るスタイルが求められると書かれていました。
しかし、私も真ダムも性格や育った環境からそれは出来そうにもないのです。
恐らく一般的には私の方が先にあの世に行きます。
そうなれば、真ダムは訳が分からないまま通帳残高が増え、かといって特別なものを購入する気や旅行にも行かないでしょう。
低い利息の定期預金の数字だけが大きくなるのです。
真ダムが先の場合は、私が認知症を発症しない限りは、更に資産を増やすすべは持っています。
それでも使うことはしないので、これまた相続財産は休眠となります。
高齢化社会の日本だからこそ、消費活動が活発化しない原因となっているのでしょう。