運と縁とタイミング
私は、非科学的な事を信じている旨をよく話題にしています。
毎日神棚と仏壇にお参りする、店舗も自宅も投資用マンションも家相の良いものしか購入しない、あるいはそのように設計するetc.
まあ自分が臆病であることもありますが、上手くいくときには努力以外の『運と縁とタイミング』があったと後に必ず感じるようになったからです。
8年ほど前に「商家の家訓 経営者の熱きこころざし 吉田實男 著」という600ページを超す本を読んでから尚更そのことを確信するようになりました。
この本は日本における長寿(200年~300年続く)企業の分析を通して、日本型経営の良さを伝えているものです。
長寿企業の共通項が、「神仏への祈り」「社会貢献」「後継者育成」だったのです。
『運』についてはかなり既述しました。
今回は『縁』について触れたいと思います。
先ずこういう言葉があります。
「小人」は、世の中に『縁』あること知らず
「中人」は、『縁』を知るも『縁』を生かせず
「大人」は、『縁』を知って『縁』を最大限に生かす
また、道元禅師の言葉の中にも
「霧の中を行けばおぼえざるに衣しめる。良き人に近づけばおぼえざるに良き人となるなり」
先ず私が今の2輪業界に入ったのも『縁」のお陰です。
元の会社が4輪タイヤとスポーツ用品が花形の企業で、2輪タイヤの担当とレース担当は確実に金、土、日が潰れるので誰からも嫌がられる仕事でした。
このように私は部内で最も若かったのでほとんど全ての面倒で嫌な仕事を押し付けられたのです。
ところが私の感覚では、人生未体験のことばかりを知ることが出来る面白さの方が勝りました。
富士スピードウェイや鈴鹿サーキットのパドックに入り込み、有名レーサーの裏側を見ることも出来ました。
一生懸命さは周りに伝わります。
最後の方では、天候が急変した場合のスリックタイヤに私自身が独自の感覚で溝堀までさせてもらえました。
メインレースの前にプライベートレースのようなものがあり、そこのオーナー達がレース会場に輸入高級車で乗り付けていたのです。
パドック等で親しくなると、彼等は私よりほんの少し年上なだけでした。
このような『縁』からバイクタイヤ専門店を始めたのです。
タイヤについては詳しかったのですが、バイク本体に関してはからっきし。
そこで頼ったのが、サラリーマン時代の会社の九州本部があったすぐそばの『縁』でヤマハに修行で入ることに。
この『縁』でバイク屋さんとなっていくのです。
商売は親類や親もやっとことがありません。
どうしてよいか分からない時に、学生時代のテニス部の後輩が塾に勤めていて、その経営者が個性的で素晴らしいという事で彼に会わせてもらいました。
徹底して学ぼうと、家庭を顧みずに徹夜マージャンにもとことん付き合いました。
彼から教わったのは、「人に任せるなら、100か0しかない」というもの。
100信じた人に裏切られたら自分に見る目が無かったという事。
それに「野望を持て」という事も常々言われました。
『運』を引き寄せようとしたら、「笑顔、ポジティブシンキング、行動」を徹底すれば必ずできます。
では、『縁』はどうすれば『良縁』となりうるのでしょう。
わたしの場合は、どのような『縁』も自らは切らない、先方が左程こちらを重視していないなら深追いはしない。
例えば、年賀状を断られた場合などは、以後こちらからの連絡は控えます。
『良き縁』を得るためにも、こちらの行動力が一番大切です。
そのような人を探す努力をすることと、長く付き合う事。
長続きの秘訣は、その『ご縁』に対する感謝をカタチにして相手に伝えること。