中小企業はあくまで中小企業
弊社グループも8月12日~16日まで盆休みに入りました。
休日は増え、就業時間は短縮され、賃金は上がり、次第に大手企業に近づきつつあります。
逆に、大手を超える待遇にするくらいの気概を持ってほしいとは思います。
これから益々、従業員を大切にする気持ちを忘れないことがビジネスの成功の秘訣です。
しかし、経営者に関しては全く違う事を忘れてはなりません。
あくまで「中小企業は中小企業」ということです。
大手に比べて、財務も人材もほとんど全てが劣っているからです。
中小企業は、経営者の働きによって直ぐに業績が変わってきます。
悪化し出すと、資金も人材もいない事で一気に倒産へと向かうのです。
それはそれは坂道を転げ落ちるがごとくです。
私は、いろんな業種の社長が倒産するのを身近に経験してきました。
共通項は、社長の仕事ぶりが大したことはない、奥様が経営に関与していないの2点。
経営者やその奥様が、部下の社員と同様な休日をとってサラリーマン化し生き残れると思ったら大きな誤解です。
私は子育てをしていません。それ以上に家族を放置していたといった方が良いくらいです。
理由は簡単です。その暇などなかったからです。
社員が入社して一人ではなくなってからは、倒産することが怖くて怖くて仕方なく、その恐怖心を紛らわすには仕事を我武者羅にこなすしかありませんでした。
そういった意味では、子育てをしながら、経理もしてくれた真ダムには感謝しかありません。
最近、子供達や孫達が楽しく旅行やイベントに参加しています。
微笑ましい姿なのですが、そこに息子達がいること自体に危惧を覚えるのです。
時代が違うと言えばそれまでなのですが、環境の激変で倒産確率は私の時代よりはるかに高くなっています。
実際、前年比で倒産は急増しています。
倒産や自己破産は、とても惨めなもので私の知人達の姿が目に焼き付いています。
従業員が一日8時間働くならば、中小企業の経営者は12時間働け。
従業員がひと月8日休日を取るなら、中小企業の経営者は2日にしろ。
帰宅後もTVやお酒は控えめにして、1時間は読書に充てろ。
中小企業の経営者の妻は、猛烈に働く夫が元気でいられるように環境を整え且つ従業員の家族にまで目を配れ。
これくらいの原理原則が守れずに、ゴーイングコンサーンなどあり得ません。
楽したいのなら中小企業の社長にはならないことです。また、その妻にはならないことです。
圧倒的にサラリーマンの方が良いと思います。
まあこのような事を書くと、家族から総スカンを食らいそうですが、倒産の地獄絵は筆舌に尽くしがたいことだけは、親心として忠告したいと思います。
東北の震災や大津波も起こる可能性はあったにもかかわらず、ほんの一部の人しか対策を行っていませんでした。
中小企業の社長は、常に最悪のことを想定して経営に当たるべきで、その最も重要なサポート役が社長の妻であることを忘れてはなりません。