少し理解
7月15日(月)に「Y の悲劇 黒岩麻里 著」を読了しました。
読後はLGBTを少し理解できるようになりました。
『Y』というのは、今までは男性を決定づけると言われていた性染色体のXYの『Y』のことです。
人間は23対の染色体を持っていて、そのうちの1対が「性」を決定します。
女性はXX、男性はXYがそれです。
現在でもX染色体に比較してY染色体は短く、いろんな研究でこれが更に退化しているそうです。
日本人は顕著で、更に日本の成人男性の精子の数が急減しているとのこと。
このままでは、男性が生まれなくなるのではという危機感から研究がなされています。
男性ホルモンを多く浴びたかどうかは胎児期に決定され、そのホルモンの量によってより男性らしくなっていくとのこと。
また、女性の中にもY染色体を持つ人もいて、その場合はXXYとか、いろんなパターンの染色体があり、それは異常なことではなく、生物学的には進歩の過程で出てくるそうです。
生物学的には性はオス、メスの2種類とは限らないことが実証されています。
面白かったのは、絶体絶命の様な飢饉や災害があった場合、圧倒的に男児より女児が生き残る確率が高いという統計。
更に人差し指と薬指の長さの差において、男性の方が女性に比べて差が大きく、人差し指が短いという事が150年前から分かっていて、その理由が男性ホルモンの量によると言われているとのこと。
イギリスの研究によると一般の男性200人と、プロのサッカー選手200名の指の差を比較したら、後者の方が差が大きく人差し指が短かったそうです。
因みに自分を調べてみました。圧倒的に人差し指が短いのです。
学生時代にフォークギターをアルバイトで貯めたお金で購入し、友人に教えてもらっても指先が太く人差し指が短いために、諦めた経緯があります。
真ダムにも若い頃から指の短さを笑われていて、僅かばかりのコンプレックスを持っていました。
しかし、この本を読んで、自分が男性ホルモンのシャワーを胎児期に大いに浴びて、男らしい男になっていると嬉しくなりました。
男性ホルモンの量が多いと認知症にもかかり難いというエビデンスも朗報です。
最後に、昭和の男にありがちなアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み、自分で気づいていない偏ったものの見方)が強い自分を反省しました。