緊張感の不足
昨日、4月の月次決算が出ました。
子供達の会社は共に黒字になっていましたが、それは当然のことです。
2輪業界で3月、4月が黒字でない場合は(よほどの特殊要因を除く)先ず、年間では大幅な赤字となる季節要因が大きなビジネスだからです。
二人の子供達の会社の業績は、昨年は共に減収減益でしたが、今年に入ってからは、大きな差がついています。
国産車の会社は、更に減収減益になっており、この3年間で最も悪い業績となりつつあります。
輸入車の会社は、少しV字回復基調となって、5月もまずまずのようです。
経営に関しては、悲観的に考える癖がある私の見立てなので、税理士曰く国産車の会社もそこまで悪くはないと擁護してくれています。
確かに二つの会社共に、私が最重要視する営業キャッシュフローは3000万円を超す黒字です。
国産車の会社の自己資本比率も48%を超えてはいます。
しかし、減収減益が続いているという事は、お客様の信認を得難くなっている証拠なのです。
国産車の会社は確かに売れ筋商品が全然ありませんし、ニューモデルもありません。
ついつい、メーカーの商品政策を業績悪化の原因としたくなる気持ちも理解できます。
しかし、いつもいうように、経営者や店長は減収減益の要因を外部環境に求めてはなりません。
いくら売れ筋商品が無くても、何とかするのが経営者でありすぐれた店長なのです。
減収減益の要因として先ず考えられるのが、社長と各店長の『慣れ』です。
悪い業績でも何とか黒字を確保していることに危機意識が薄くなっています。
国産車の会社は、私がキャッシュフローに着目して事業用借地権で店舗展開したため、現在は地代のみの安い賃貸料で済んでいます。
私の経験則では、2輪業界における建て貸しにおける賃貸料は、平均月額売上高の4%以内が理想です。
年間売上高が12000万円の場合、月額40万円以内の賃貸料であれば、黒字になる確率が高いという指標です。
国産車の会社の各店舗は、現在ほとんどの店がこれを下回っています。
賃貸料は固定費なので、この固定費が安いことで利益が嵩上げされているに過ぎないのです。
ゆえに、幹部に緊張感が欠如している可能性があります。
まだまだ、二人の会社共に大きな借金を抱えています。
確実に増収増益へ持って行き、借り入れを着実に減らし、チャンスがあれば出店をするという好循環のシステムを確立することです。