クレームから感動へ
真ダムは私と違って、通信販売も上手くこなしています。
私は意固地なまでに現地主義で、本や家電製品等も店まで行って購入します。
単純に「犬も歩けば棒に当たる」主義で、何か面白い発見を期待するのです。
1年半前に購入した新居のハンド掃除機が吸引しなくなりました。
彼女は3月4日(月)にジャパネットへ電話しましたが、5年保証にも拘らず、お金が生じる場合があると説明され、「もう二度と通販では買わない」とプンプン。
宅配便業者が取りに来て、3月13日頃には詳細が判明するとの返事だったとのこと。
3月5日(火)の午後6時頃、宅急便業者が掃除機を受け取りに来ました。
あに図らんや、3月8日(金)のこれまた午後6時頃宅急便業者が来て、その掃除機を持ってきたのです。
試すときちんと作動して吸引します。そして、無料だったのです。
すると彼女は一言。「わあ、こんなに早く直るとは感動した。またジャパネットで買おう」
この気の変わりように、彼女は長生きすると確信したものです。
この様子は、我々二輪業界のヒントにもなります。
私が盛んに技術力を上げよと示唆してきました。困ったお客様を感動に変える絶好の機会だからです。
満足から感動にまで昇華するには、絶対的な技術力とスピードが命になります。
預かった車両は、長めの修理期間予定をお客様に告げながら、あっという間に修理を完了させることです。
現在息子達のグループ会社は、(11月~2月 水・木 の完全週休二日制)(3月~10月 水 第二木・第四木 の隔週二日制)を取っています。
これをお客様に対しては、全ての月を完全週休二日制にして、その時は閉店してしまうのです。
そして社員に対しては、(3月~10月の期間だけ 第一木・第三木)を、店は閉店しながら工場で集中して整備を行います。
これを行うメリットは、「接客をしなくて済む」「電話に出なくて済む」「引き上げに行かなくて済む」ということで、整備がかなり効率的に行えます。
買いたいという人は意外に待つこともできます。
しかし、バイクが不調で困った人は一時を争うのです。その一時に注目すべきだと思います。
プロスペクト理論というものがあります。
これは、行動経済学の基礎に位置づけられる研究です。
『得した時よりも、損した時の方が、2~3倍重く感じてしまう』
2~3倍重く感じた心理を喜びに変えれば、必然と「満足→感動」となるはずです。