自分もそうなるのだが
建設会社の担当者から投資用物件が2件、メールにて送られてきました。
1件は佐賀県唐津市、もう一つは長崎県大村市の物件でした。
利回りが5%以上あったので興味を持ち、両方とも見に行くことにしました。
幸い昨日の午後は何も用事が無かったので、昼食をとったのちに真ダムと玄関を出ようとした時です。
私の携帯が鳴りました。何か嫌な予感!?
正しくそうで、父からのものでした。
「後期高齢者被保険証を知らないか?」という内容。
ホームの自分の部屋を探してもないという事で、ホームの事務員まで部屋に来て探しているという事でした。
私は持ったこともないし、最近まで父は自分で病院へ行っていたのにです。
つい数日前も、車に乗って出かけている時に、至急郵便局に来てくれとの電話があったばかりです。
預金通帳を失くしたので来て欲しいとの内容。
私も真ダムもすぐには動けなったので、長男に無理言って郵便局へ行ってもらいました。
そこで長男がもう一度ホームの部屋を探すように説得してくれたのです。
用事が済んで私がホームの父の部屋に入り、10分もしないうちに壁のフックにかかっていたバッグの中に通帳を見つけました。
今年94歳になるから仕方ないのかもしれません。
昨年までは、かなりかくしゃくとしていたのが噓のようです。
投資用不動産の現場に行くのを一旦諦めて、私と真ダムでホームへ向かいました。
結局どこを探しても保険証は出てこず、最後に父が行った病院まで電話確認したのですが、ありませんでした。その時の病院の受付嬢曰く、その日も同じように失くしていたそうです。
私が知らぬ間に、かなり前から認知が始まっていた可能性があります。
ホームの人に相談すると、介護保険の申請と一緒に保険証の再発行を区役所にお願いした方が良いとのアドバイスを受け、真ダムと一緒に区役所に。
ところが、父の委任状が別途必要と言われ、ホームへ引き返し、再度申請。
午後1時過ぎから午後4時までかかって、介護保険の認定申請と後期高齢者被保険証の再発行が無事完了。
このような父親を見て、腹は立つし、情けなくなるし、複雑な心境でしたが、血のつながっていない真ダムが不平そうな顔一つせずに、私と一緒に行動してくれて、本当に感謝の気持ちで一杯になりました。
彼女曰く、自分の母親でいろんな経験をしたからと。
西九州道を飛ばせば、明るいうちにせめて唐津には着けると、ホームを後にしました。
投資用物件をしっかりと確認できたのですが、あまりにも田舎。
いくら広い土地に建物が建っていて、利回りが5%を超えても、心に湧き上がるようなものを感じませんでした。
時すでに午後6時過ぎ。帰宅して夕食の準備をさせるわけにもいきません。
私の行きつけの唐津シーサイドホテル「松風」に取り敢えず立ち寄りました。
予約していませんでしたが、幸い海が見えるテーブルが空いていたのです。
「今日は本当に有難う」と感謝を述べ「何でも好きなものを食べて良い」と。
彼女は佐賀牛ロースの懐石コース、私はイカ刺し懐石コースを頼んで、半分ずつ食しました。
帰りの車中で「長生きしてもいいことないねえ!」と二人の意見が一致。
「我々はまだ近くに家族がいるからこのような対応が出来るけど、遠くに住んでいる人たちは一体どうしているんだろうね?」
「88歳でピンピンころりが一番」でまたまた意見は一致。