フェルミ推定
一見すると予想もつかない数量を、論理的思考によって大まかに概算すること。
11月27日午後10時15分に「数学的センスを磨く フェルミ推定 永野裕之 著」を読了しました。
成程と合点のいく内容ばかりで、非常にためになりました。
難しい内容ではなく、どちらかというと「頭の体操」的な内容です。
視点を変えると、こうも違って見えるのかと、目からうろこでした。
私が経営でも、株式投資でも、不動産投資でも、いずれにも重要視していることは『仮説を立てる』ということです。
私の場合は、体験や情報を基に、感覚で主に仮説を立てていましたが。その精度を上げるために、論理的に概算の数字を当てはめていくことが、フェルミ推定だと感じました。
フェルミ推定の基本公式=単位量当たりの大きさ×単位数
というごく簡単な式を知って、且つ、大きな数字をダウンサイジングしていけば、誰にでも出来ます。
私のように、数学が苦手で、大まかな性格の人こそ、嵌まる数学的センスだと思います。
最近の東大に出題される数学の問題では、1問20点満点の内、正解した場合の点数配分は2~4点しかないそうです。
正解が間違っていても、その数字を導き出すプロセスの数学的センスの方がより重要視されるとのこと。
特に面白かった問題は、「クレープ屋を開店。バイトは何人雇うのが適切か?」
情報の整理→具体化→分解→抽象化と進んで行くのです。
私を含めて大抵の人は、ネット検索で、「クレープ店 アルバイト人数 最適」等と入力するか、クレープ店の開店にまつわる雑誌か書物を探すことから始めます。
しかし、フェルミ推定では、先ず自分の頭で考えに考え、自分の知っている範囲の数字を分解しながら、最後に回答にたどり着くプロセスを大事にしているのです。
この問題の解答は、本書の193~203ページをご覧ください。
ここまで来るとかなりの達人だと感じます。
私が今まで行ってきた『仮説を立てる』という事が、改めて大切なことだと気付かせてくれた本でした。