ほんの少しの正常化

 9月11日夜のTVニュースで、長期金利の指標となる10年物新発国債の利回りが、9年8ヶ月ぶりに0.705%に上昇したとの報道がありました。

これくらいのことがニュースになるのですから、やはり日本は特殊なのかもしれません。

 この金利上昇は具体的にどのような結果を招くのか?

分かりやすいところで言えば、先ず株式相場は下落方向へ力が働く。住宅ローン金利が上昇する。事業者等への貸出金利が上昇する。預金金利が上がる。etc.

 実際固定型の住宅ローン金利は上昇し始めました。また、事業者向け貸付金利も上昇気味です。

1年満期の定期預金金利も0.002%が0.009%に8月から変更されています。

 これから倒産が増えるし、住宅取得が抑えられたり、企業が投資を抑制する、株価の下落が始まる等のネガティブな予想もなされています。

私から言わせれば、「ちゃんちゃら可笑しい」の一言。

今までが異常過ぎたので、やっとほんの少し正常化に向けた動きになったに過ぎないのです。

 米国の政策金利は5.25~5.50%、欧州中央銀行のそれは4.25%。それらに比較して、日銀の短期金利はマイナス0.1%。

少々金利が上がっても、負の要因はほとんどなく、これから日本経済の復活が始まる気がしています。

 実際日経平均は底堅い動きを見せているし、銀行株等は上昇のピッチを速め出しました。

私個人が所有している「筑邦銀行」の9月11日の終値は、8か月ぶりに1400円台を回復し1410円。

しかし、平均取得価格1811円には程遠いのですが。

ゆうちょ銀行を傘下に持つ「日本郵政」のそれは、946円に対し1204円。

 法人で所有する「西日本FH」に至っては、1672円と急騰しています。

この株は7年前に法人を設立して間もない私一人の会社に、17000万円もの融資を実行してくれた感謝の気持ちを表すために4年前に4000株購入し、昨年その投資用ビルを売却して利益を得たお礼に6000株を追加購入したものです。

平均取得価格773円が1672円となっているのです。

 不動産売買で確信したことの一つに「運・縁・タイミング」があると記述しましたが、これは株式投資や事業投資にも当てはまるものです。

これから少々の金利上昇がなされても、世界基準に比較すればまだまだ割安です。

チャンスには果敢に挑戦することを忘れてはいけません。

 金利が上昇するからといって、『現状維持』を決め込んで貯蓄のみを行っていたら、一見良いことをしている気がします。

しかし、個人だろうが法人だろうが、チャレンジして上手くいった人との格差は、ますます大きく広がることとなるでしょう。

 

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