楽天
私の息子達は、私の勧めによりそれぞれ株式投資を行っています。
私も若い頃は、リスキーな株を一品買いしていた事もありますが、最近では、老後の資金を考えて防御株と攻撃株に分けて投資しています。
長男も次男も今までの株式投資実績は、利益は少ないものの損は全然なく、中級者としては成功していると思います。
長男は、東京電力株が東北の震災で急落後に購入し、その後売却して利益を得ました。私は止めたのですが。
次男は、最近楽天株を490円台で購入し550円で売却。この時も私は勧めませんでした。
理由は簡単です。この両方の会社は共に、今後も赤字を垂れ流し続ける可能性しかないからです。
子供達はあくまで経営に集中すべきですが、株式投資は私の体験上良い効果があると思っています。
世界の経済と政治に関心が向き、物価や為替にも必然と興味が湧きます。それらのことから数年先の経営環境を予測することが出来るからです。
これから株式投資を始めようとする方は、楽天(4755)の株価を1年間観察すると良いと思います。
一般的な経営者感覚からすると、このままいけば倒産する可能性があります。
理由は簡単です。お金が回っていないからです。所謂資金繰り倒産の可能性です。
自由に使えるキャッシュである、フリーキャッシュフロー(金融事業を除く)が、マイナス7482億円にものぼるからです。
且つ、今後5年間で社債の償還に1.2兆円もの資金が必要なのです。中小企業的に言うと借金の返済が今後5年間で1.2兆円もあるという事です。
資金捻出で最近楽天銀行を上場させ、2000億円ほどを手にしました。公募増資と第三者割当も実施して2900億円以上のお金も手にしました。それでも、まだまだ足りません。
次には、最後の打ち出の小づちである楽天証券を上場申請しています。楽天カードも売却するかもしれません。
一般的には、前向きな資金を得るために社債を新規発行して、それを機関投資家等が購入するので特に問題にはなりません。
ところが、この楽天は投資格付け会社によるとダブルBで「投資不適格」になっているので、機関投資家には見向きもされません。
大きな資金を得る手段がないのです。
現在でも派手な宣伝広告を打っているので、普通の方々はこの窮状を知る由もありません。
7月31日(月)に日経平均は大幅に上昇しました。それでも下がったのが、私が持っている日本郵政株です。
以前にも何度も書きましたが、素人経営者のおめでたい行動でこの楽天へ1500億円も出資しているからです。
先月はおよそ850億円を減損処理しました。残りの650億円も最悪は紙くずになる可能性があるのです。
ただ私は日本郵政だけは、株価が急落すれば買いに回ります。財務省が筆頭株主だからです。
面白いもので、これだけ不安材料がある中で、楽天株は7/31現在550円台に上昇しています。
理由は簡単です。どこかの会社が買収するかもしれないという思惑からです。
巷では、KDDIやアマゾンが噂されています。
もし、大手の買収企業が現れれば、株価は一転ストップ高になるでしょう。
ある意味これが株式投資の醍醐味でもあります。