岐路
ヤマダ電機が三菱自動車のEVを販売する旨、新聞の朝刊に記事が掲載されました。
ヤマダ電機はあくまで自動車を「家電」と捉えて、販売から修理、点検、車検まで行うと。
大変なことになったと記事の内容を詳細に読むと、当面軽自動車に限りそうです。
二輪業界に思いを馳せました。
原付は同等な事が起こると考えて間違いありません。
ただ、250CCを超えるバイクに関しては、メーカーが電気店と組むメリットはほとんどないと感じています。
それは、オートバイが不要不急品で趣味性が強い品だからです。
大手電機店と組んだ途端、『ブランド』は一気に低下します。
時計業界と同じようなことになると推測しています。
クオーツが出た頃、世界中で時計の販売業態や価格、使用方法まで激変しました。
しかし、現在、新旧合わせた機械式時計は、ユーザーにしっかりと支持され成長産業となっています。
(日用品)となるか(高級品)となるか、大きな差別化が発生します。
店舗にも、どちらに対応するのかはっきりとした区別が必要となるはずです。
社員の給料を上げ続けて、増収増益を図るためには、(高級路線)にするしかありません。
その為には、直ぐにでも原付の展示など止めて、少しでも余ったお金は、店舗の高級化路線に投資することです。
高級化路線に対応すべく、社員教育もレベルを上げなければなりません。
では、高級化路線に対応できない店舗はどうすべきか?
これは、常に言っていますが、「技術を売る」事に徹することです。
この評判さえ立てば、大手の仕事の下請けや、付加価値のある修理も可能です。
但し、下請けになる時には、絶対に安いレーバーレイトで受けてはなりません。
これをすると、働きづくめの割には利益が搾取され続け、豊かな生活などできないからです。
高級化路線には、高額の資金が必要となり、銀行との連携も今以上に必要となります。最低でも10年に一度くらいの店舗リニューアルが必要となるでしょう。
ディーラーとして二輪業界で生き残るには、今後はレクサス店や高級輸入車店、高級腕時計店、高級ホテル等と同等レベルのハードとソフトが必要となってくると思います。