シンプルだが
最近、日経新聞の「私の履歴書」を楽しみに読ませてもらっています。
実業家で野村ホールディングス名誉顧問の古賀信之氏の話です。
彼は、1950年福岡県大牟田市生まれ。同じ九州で生を受け、年齢も近かったので興味を持ちました。
中学までは公立で、私も同類と感じながら読み進めたのですが、ラサール高校卒業、東大法学部卒業となると、「ああ、やっぱりか!」と慨嘆。
ただ、私の好きな株式投資のトップ企業であり、絶頂期の私を信用取引に誘い、大怪我をさせた企業でもあるので興味は尽きません。
2023年1月23日(月)の内容が、いよいよ彼が社長になるものでした。
面白い社長の自覚としての比喩が出てきました。
「ゴルフでいえば副社長以下はみんな一番前のフロントティーから楽しみながら打っている。社長は一人で最も後ろのフルバックティーから打つ。構えた時に見える光景はがらりと変わる」
ゴルフを真剣に取り組む人々は、フルバックからのスコアで巧拙を考えます。
いくら80台で回るといっても、フロントティーからのそれは、やはり副社長以下のレベルでしょう。
私が、同意見だったのが「やってやれないことはない。やらずにできることはない」というもの。
まあ、「為せば成る何事も・・・」と同じようなもので、私も常に自分に言い聞かせていました。
そして、今までがあり、全くその通りだと思います。
では何故それを続けずに息子達に途中で経営を譲ったのか?
一言でいうと「義務は果たした」という感覚になったことです。
社員や家族のために粉骨砕身経営を続けてきました。そのためのエネルギーは使い果たしたのです。
自分が好きで楽しいものをかなり犠牲にしてきました。
数年間真剣に自問して、残りの人生は自分自身が楽しいことに賭けると結論付けました。