三風五雨
「さんぷうごう」と読みます。
画壇の仙人と言われた熊谷守一氏の言葉と言われています。
人生を10日間と考えると、そのうち3日間は風が吹き、5日間は雨が降る。晴れる日はたったの2日間が直意。
本意は、人生は上手くいかないことが多い。そのような覚悟があれば、自分を嘆いたり他人を羨ましがったりすることはなくなる。
晴れた日を心から感謝しながら生きること。
自分の今までを振り返ってみると、苦悩する時期も数多くあったものの、1年過ぎる毎に大した問題でもなくなってきているのです。
人間はよくできています。忘却の本能なのです。
毎年の手帳に、その年に実感した言葉や文章を記載してきました。
ITバブル崩壊後のメモを見つけました。
この時は会社の業績悪化に加え、絶好調の株の取引で信用取引を始め、あっという間に数千万円の損を出した頃です。
新築の自宅を手放す一歩手前まで来ていました(家族は知りません)。
「人間誰しも好不調の波はあります。肝心なことは上手く運ばない時に、自分自身を責め抜き自滅してしまわないことです。いい意味で開き直って、自分のバイオリズムが上昇に転じた時に挽回すればいいやといったぐらいに、明るくポジティブに考えることです」
単純な私は、あまり深く考えることもしないで、偉人達の琴線に触れる言葉たちに大いに助けられました。
年を重ねるたびに数多くの苦悩を体験し、次第に免疫力もアップした気はします。
桑田佳祐の「愛しい人へ捧ぐ歌」が執務室に穏やかに広がっていました。