是とするも非となる

 1985年9月22日の「プラザ合意」から、急激な円高となり、日本企業はその対策として一気に海外進出を果たします。

政府も『円売りドル買い』を頻繁に行い、何とか円安に持っていこうとしていました。

官民挙げて、そのことが「是」であったわけです。

 奇しくもプラザ合意と同月同日の今年の9月22日、日本政府は『円買いドル売り』を実施しました。

あれほど「円高」を『非』としていたにも拘らず、いつの間にか「円安」まで『非』となってしまったのです。

 長い年月を経て、価値観等が正反対になることはしばしばみられます。

それまでの「正」がいつの間にか「悪」になることもあります。

 それでは、我々のような中小企業や個人はどうすればよいのか?

よく言われるように、環境に合わせて変化し続ける以外はないのです。

ただここで気を付けなければならないことは、8割の人が行う変化には注意が必要という事です。

 私が再三言っているように、8割の反対である2割の方向へ変化を進めることです。

既述しましたように、私は「円安」は日本経済にとって最終的にはメリットの方が大きいと思います。

一番簡単な対策は、海外からの輸入品を減らし、なるだけ国産品を使用すればよいのです。

日本人の製造技術には素晴らしいものがあります。代替品など簡単に作れます。

あと数年もすれば、この円安のお陰で今まで以上に日本は豊かになっていると想像できます。

 その頃には何もしなくてまた、円高に振れ出すことでしょう。

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