高齢男性の悲哀

 小田部の積文館書店から、注文した2冊が入荷したと連絡がありました。

「だから、あなたは愛されないの 野寄覚令著」と「一生モノの物理学 鎌田浩毅著」

 何故これらの本を頼んだか。二つ共に私の苦手な分野だったからです。

「物理」は高校2年の時に0点を取り赤点となり、進級に苦労しました。

「女性」に関しては、未だに苦手な存在です。その心理を解明しようとの思いで頼んだのでした。

 彼女は35歳の尼。顔が私の好みのタイプ。しかし、その経歴が凄すぎる。

裕福な家庭に生を受けながら、父親の暴力や家庭崩壊に遭遇しながら、自立のために18歳で夜の世界に乗り込みます。

最後は高級ソープランドで、数々の殿方との相手。

女性としては、底辺まで沈んだにも拘らず、再婚を経て子供にも恵まれるという強者なのです。

 この本は一晩で読み終えました。結論は、男女関係ぐらいで悩む馬鹿らしさでした。

そして相変わらず女性の心理は理解できずじまい。

 本を受け取った後散髪に行きました。

30年以上通っている、今では老夫婦の店です。

 よもやま話の中で、マスターと同じ71歳の常連が、暫く見ていないと思っていたら孤独死だったと。

数年前に離婚してから独身になり、脳卒中が死因だったそうです。

また、80歳前後のおばあちゃんが宝くじに当たり1億円を手に入れた途端、ご主人と離婚。

そのご主人は翌年に亡くなったと。

 年を重ねた独り身の男などろくなもんでもありません。

数年前から魔ダムの名前を呼び捨てにせずに『さん』付けにしたのは正解だったと思います。

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