中小企業の模範

 日経ビジネスの最新号巻頭の「有訓無訓」に中小企業生き残りの秘訣が書かれていました。

著者は、東海バネ工業の渡辺良機顧問。

「強みを磨き、安売りしないで済む製品やサービスを提供できるように、かじを切るべきだと思います」

 この会社の高い収益性は、「高くても売れる」に拘ってきたからとのこと。

品質に自信を持ち、納期を徹底的に守る。値引き要請があっても断る。

 このことを二輪業界に当てはめてみます。

新車の粗利は定価販売しても15%前後しかありません。

小売業の平均が40%なのと比較しても、極端に低いのです。

それを値引き販売するということは、どこかで手抜きをする必要が出てくるのです。

大半は、従業員の給料や福利厚生にマイナスの影響が出ます。

 会社は、従業員あってのものと考えると、値引きなど到底行えないのです。

この粗利率15%を40%近くまで増やして、会社の成長と社員満足を得るために何をするのかを考え実行するのが経営者の務めです。

 一番の早道は、メカニック教育です。競合店に負けない技術力を持つ職人が何人いるかで大きな差別化が図れます。

大型店であろうと、小型店であろうと、『技術力』の評判が粗利率を上げることになるのです。

資源高や円安等で今後益々バイク本体の価格も上昇します。

 高額になればなるほど、そのオーナーは自分のバイクを大切に扱って欲しいものです。

且つ的確な問題処理を期待します。

 遠方からでも、「誰それ」に整備をして欲しいと言われるまでになれば、価格競争からは解き放たれます。

 

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