若い時から考えるべき

 2018年の住宅・土地統計調査によりますと、持ち家比率は全年齢で61%。

20歳代6.4%、30歳代35.7%、40歳代57.6%、50歳代67.6%、60歳以上が79.8%だそうです。

この比率が年々次第に下降傾向にあるとのこと。

 確かに、福岡市内の最近の不動産価格を見ると、普通のサラリーマンではなかなか手が出せないほど高騰しています。

マンション価格などは、最近では250万円/坪以上の物件がかなりあるのです。

つまり、持ち家比率が下がっているということは、買えない、あるいは買おうとしない人々が増えているということでしょう。

 ここで単純に、一生賃貸でもいいや、次々に良い場所に移ればよいなどと考えている若者がいれば、とんでもない間違いです。

 若い頃には、自分の65歳以上の状況など考えもしません。

高齢になればなるほど、不動産業者は入居を断り始めます。

理由は簡単です。一人暮らしの老人は安定した収入もないし、いつ病に倒れるかもしれませんから。

仮にファミリーで長い期間賃貸に入居しようにも、家族構成が変わってくるなか同じ物件に40年以上住み続ける可能性は低くなります。

 40歳代で持ち家を購入した場合、残りの人生40年~50年、少しずつの修繕費はかかるでしょうが、住まいについての心配はいりません。

80歳代後半になり独居老人になっても、持ち家を売却して老人ホームに入居も可能です。

 一方、それらをしない賃貸住宅派は、65歳くらいまでは何とか入居できます。

そこで新築物件に入居すれば30年くらいは安心でしょう。しかし、その当時から25年も経過したときの新築物件の賃料は、恐らくとんでもない価格になっています。

収入が若い頃より減っている場合が多い高齢者が、そのような物件に入居は出ません。少しでも安い物件に入居しようとすれば、築古の物件しか残っていないのです。

そこが取り壊しになったら、どこにも住めなくなります。

 人生が60~70年と言われていたときには、持ち家派と賃貸派の有利不利はほとんどありませんでした。

しかし、100年時代になると圧倒的に持ち家派が有利となります。

倹約に努め、なるだけ40歳代には持ち家を購入できる頭金を貯めることこそ、若い時から考えることなのです。

 

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