仕事のない時こそ最大のチャンス
これは、建築家「隈研吾」氏の言葉です。
彼の作品は私も直に経験しました。
熊本の醤油蔵、宮崎・長崎のホテルetc.
どの建造物も木材や竹などの自然素材を使い、温かみのある九州に合うものばかりでした。
彼のことを調べると、なんと私と同学年。1954年8月8日生まれ。横浜市出身で東京大学大学院卒。
同級生でないところが何とも情けないのですが、他にも類似項がありました。
創業が1987年の32歳の時と、法人事務所設立が1990年の二つがまるで同じなのです。
創業から順調に仕事が来ていたのに、バブル崩壊後の1990年からものすごく暇になったそうです。
90年代の10年間は東京での仕事はゼロだったと彼は述懐しています。
その暇なときに、全国を旅してまわり、小さな仕事を少しずつ積み重ねていくのです。
94年の高知県の檮原町(ゆすはら)の交流施設建設の時は、「公衆便所でもやってもらえますか」が最初のオファー。
この10年間の地方行脚で自分の建築の方向性が決まります。
「コンクリートと鉄の時代」から「木の時代」へと大きく舵を切ったのです。
私が最近、この膨大な暇な時間を『知的ハードワーク』に変えようと思ったのも、自分の第二の人生の大チャンスだと感じたからなのです。