僥倖
ぎょうこう。思いがけない幸い、偶然に得る幸運。幸運を願い待つこと。
小さな新聞記事に、僥倖という語句を思い浮かべました。
最近の半導体不足等で、自動車の生産に大きな遅れが生じています。我々二輪業界でも同様で、成約があってもなかなか納車が出来ない状況が続いています。
この半導体不足を招いた大きな原因の一つが、半導体製造を台湾のファンドリーに頼っているからです。
世界最大の会社であるTSMC(台湾積体電路製造)は今年2月に茨城県つくば市に研究開発拠点を開設する旨発表していました。ただ大型工場の新設はアメリカほどの規模が無いために、日本は蚊帳の外とされていたのです。
ところが、熊本県にその大規模工場を建設するかもしれないという情報が飛び込んできたのです。
熊本の菊陽町には半導体最先端のソニーの工場があり、北部九州は自動車生産拠点が集積しているのが大きな理由とか。
ソニーと言えば、大手の投資ファンドが半導体部門の切り離しを迫ったにも拘わらず、死守成長させ会社の利益に貢献しています。長崎の工場増設が完了したばかりです。
このTSMCの工場が熊本に出来るとなれば、ソニーの熊本工場の増設もあり得ます。
九州が世界の半導体のメッカに変身する可能性が大きいのです。
世界から、知的技能者が数多く集まるのです。
日本における九州の価値が激変する可能性さえ感じます。
世界に知己が多い蒲島熊本県知事の手腕に大いに期待したいところです。