黒字倒産
ある民間信用調査機関の2017年の統計によりますと
倒産企業のうち、黒字倒産が40%を超えるということでした。
私の認識と大きく違い、とても驚きました。
以前から黒字倒産のリスクを繰り返し述べてきましたが
私はその比率は10%前後と考えていました。
ビジネスをするうえで、どの経営者も考えることは
利益を出すことです。
その利益が出ていれば、先ずは安心するものです。
ところが、利益が出ている企業でも
倒産企業の40%を占めるとなると
安心どころか、かなりの注意が必要ということです。
他の業種に関しては私の理解が及びませんが、
我々二輪業界においては、合点のいくことがあります。
現金が在庫に替わっていて、キャッシュが著しく
不足しだす現象です。
最近のバイクは、国内、輸入の各製品どれをとっても
1台当たりの平均仕入れ価格が大きくなっています。
特に粗利率が低い新車の在庫が、長期で存在すると
すぐに資金ショートをします。
その在庫を処理もせずに、運転資金として
都度借り入れを起こしていくと
いつの間にか借入金が膨れ上がり自転車操業に陥ります。
私の感覚では、在庫の最長期間は
新車で6ヶ月、中古車で1年です。
理想は新車で2ヶ月です。
中古車は、すでに価値が下がった状態です。
その上「一物一価」ということもあり
仕入れ価格等にアドバンテージがあれば
1年在庫をしてもオッケイだと思います。
新車の3か月以上の在庫は『罪庫』であると強く認識し
仕入れと販売をバランスよく実行する事こそ
経営者としての力量だと思います。