久し振りに良かった  2.

3年後の22歳の時に、このまま下請けでは成り立って行かないと

考えに考え抜いて、先ず、当時は木でできたものを

プラスティックに替えることに。

 

最初は漁業で使う「浮き」を作り成功。

続いて農業で使う育苗用の箱をプラスティックで作り

これまた成功をおさめ、東大阪の工場が手狭になる。

 

漁業と農業が盛んで地価が安いということで

東北宮城に26歳の時に工場を建設。

順調に売り上げを伸ばしていく。

 

オイルショックにより、10年分の利益の蓄積を

たった1年で全て失う。

倒産の危機を経験。

 

ここで学んだこと。

メーカー目線のプロダクトインでは、環境が激変した時に

対応できない。一気に倒産に至る可能性が大きい。

全ての商品を生活者目線に変え、所謂マーケットインへ大きく舵を切る。

 

需要を供給が超えれば必ず価格競争になる。

今あるマーケットは常に競争社会。

ならば小さなマーケットで需要創造をしようと決心。

 

園芸では当時は素焼きの鉢しかなかった。

植物にとっては良かったが使う側からは不便だった。

植物にとっても良い機能性を備えたプラスティックの鉢を開発。

飛ぶように売れていった。

 

お客様の声を聞くことに手ごたえを感じて、

「育てる園芸」から「飾る園芸」へと広げる。

成功するにはこの『キーワード』を作ることが重要。

 

90年代には『ガーデニング』というマーケットを自ら創造し

業界を牽引拡大していく。

ところが、これには大きな欠点があった。

冬には需要が無くなるという季節商品であったからだ。

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