売れているもの
我々小売業界は、常に「適正価格とは何ぞや?」という
命題と格闘しています。
安い商品ほど売れるのではないかという「間違った妄想」を
抱く販売店も数多くあります。
現実には、セブンイレブンの「金の食パン」に代表されるような
プレミアPBがかなり好評なのを見てもわかるように
お客様は決して価格だけで物を選んでいる訳ではないのです。
我が家に、知人から頂いた箱入りのティッシュペーパーがあります。
日本製紙クレシア(株)の『至高』という商品です。
絹のような肌触りで、使用して捨てるのが
勿体無い感じにいつもなります。
一般的安売りのティッシュペーパーは
5箱で300円前後です。
この、熊本出身の書道家である武田双雲氏が題字を書いた
「至高」は、1箱540円(税込み)もします。
ところが売れているのです。
箱の裏書には、わざわざ「STORY」と記され
びっしりと製作者の思いが綴られているのです。
物売りから事売り(STORY)への転換が言われて久しいのですが
対応している企業はまだまだ少ないと思います。