販路政策
日本国内の二輪業界では、需要の長期減少を受けて
販路政策の見直しが各メーカーや、外資系総卸元で
始まりました。
傾向的には、1店舗を大型化し、且つディーラーの数を
減らすというものです。
総需要を、残されたディーラーで分けようという考えです。
大きなショールームに立派な工場を完備して
4輪にも引けを取らいないものにしようという意図でしょう。
試乗車に展示車も豊富に置くスタイルです。
二輪のイメージアップとメーカーブランド力向上も
同時に行うのです。
確かに、マクロ的には正しいように思われます。
しかしこの方法の立案者は現場を知らなさ過ぎです。
もともと新車の利益率が極端に悪いこの業界で
試乗車と展示車を数多く置いたら、どうなるのか?
在庫回転率が3~4回レベルになり資金が在庫として眠り
あっという間に資金ショートするか
運よく売れ続けても自転車操業になるのは間違いありません。
販路政策の肝は、販売店が実感として「儲かる」
意識が一番重要なのです。
これが続けば、大型店移行への再投資や
複数店舗所有の欲が出てくるのです。
今後二輪業界は販路政策の間違いで
混沌としてくると思います。
今年から来年にかけて、どのように対応するかで
経営者の力量が問われるでしょう。