桜草
母親が入院して2週間になります。
あまり容体は芳しくないのですが、
すぐに命にかかわるものではないので
ここは病院と担当医師に任せて、長期戦で行く覚悟を決めました
そうなると、一軒家に一人残された父の方が心配になり
電話したり家に行ったりして様子を見ています。
なにせ、62年間も一緒だった二人です。
それも、今まで入院もしたことのないほど元気だった二人です。
当初は父にとってかなりの衝撃でした。
常に自身満々で頑固だった父が、とても小さく見えました。
母の為にもしっかりするよう励まし続け、
時がそうさせたのかもしれませんが、
最近朝のストレッチを再開し、母の病院に行く時も
足腰を鍛えると言って、わざわざ不便なバスと徒歩に
したそうです。
私も落ち着いてきた父に少し安堵しながら、
久し振りにゆっくりと実家の庭を眺めていますと
庭の片隅に控えめに咲く、それこそ「清楚」という言葉が
ぴったりの花を見つけました。
「これ春らしくて、可愛くていいね」と私。
「門の横にも咲いているから、持って帰らんね」と父。
サクラソウ科のサクラソウ属の多年草。
数百の品種が作られ、春に咲き梅雨明けに枯れて
休眠するそうです。
花言葉は「青春」「初恋」「憧れ」「希望」。