翌檜
ゴールデンウィーク中、週刊や、月刊の定期購読物が
殆んど来ませんでした。
昼間は、各店舗を回り、店に出ているスタッフに
激励と差し入れをして、時間が経つのですが
夜にはすることがありません。
そこで、経費もかかりませんので、過去に読んだ本を
書棚から引っ張り出し読み返すことにしました。
昨年来複数店舗の出店や、全国紙・ラジオ媒体等への
宣伝広告等、仕事一色の「いけいけドンドン」でしたので
自分を見つめ直すためにも、「内面的な青春もの」を選びました。
井上靖の「あすなろ物語」です。
この小説は、井上靖の自伝的小説で、小学高学年から
新聞記者時代までの6篇からなっています。
明日は檜(ひのき)になろうなろうと思っても、
永遠に檜になれないという、『翌檜(あすなろ)』の木の
伊豆地方の説話がモチーフになっています。
多感で純粋が故に、人生の虚無感を感じざるを得なかった
主人公「梶鮎太」の心象風景は、私そのものの気がします。
次々に出てくる女性に対する、感じ方や行動までもが
私に似ているような気がしました。
今まで、家族の為、社員の為、いろんなものを捨てて
前ばかり見て突っ走ってきたので
ちょっと、休もうかな。