在庫(棚卸)回転日数
我々小売業界では、肝になる指標です。
弊社では、各店長が日々の忙しい業務の中で
簡単に、大まかに認知するために
在庫(棚卸)回転率を使っています。
★在庫回転率=(年間売上高)÷(年間平均月在庫)
売上高が1億円で平均月在庫が1千万円なら「10」になります。
各店長には、10を超えるように常に指導しています。
上場企業の小売業の指標では、メディアは「在庫回転日数」の方を
取り上げることがほとんどです。
★在庫回転日数=(平均月在庫)×365日÷(年間売上高)
付加価値の高い衣料専門店で、デフレの勝ち組としても有名な
ユナイテッドアローズが、緊急で全国店長会議を開きました。
その場で社長が、資金が足りない旨発表し、全店長が凍りついたそうです。
営業キャッシュフローが赤字になったのです。
原因は、在庫回転日数が53日から70日前後へと増えたためでした
分かりやすく言えば、
売り切れなかった在庫が増加したということです。
我々二輪業界は、1台当たりの単価が大きいために
細心の注意を払い在庫をしないと、このリスクを一気に背負います。
試乗車まで加味した昨年実績で
弊社を見てみますと「61日」、
私がコンサルをしていますK社は「83」日。
弊社は辛うじて黒字でした。
K社は赤字になり、その上資金が足りなくなり、
社長が個人のお金を会社に貸し付けました。
在庫回転日数は「50日以内」を徹底すべきです。
先ずこの負の連鎖を断ち切るためには
長期不良在庫を一時も早く処分し現金化する。
その上で、整備工賃を上げて
付加価値の高くないものを減らす。
そうして少しずつ貯めたキャッシュで、
より付加価値の高い商品を仕入れて
売り切ることしかありません。
因みに、天下のトヨタは「25日」です。