桃
最近、お見舞いで桃を頂きました。
「へえ、今頃でも桃か!」
桃を見ると「桜桃忌」を連想します。
これは、夏の季語にもなっています。
1948年6月13に太宰治が愛人の山﨑富栄と玉川上水で入水自殺をして
遺体が上がった6月19日が、奇しくも太宰の誕生日だったことから
彼を偲ぶ日となったそうです。
最近、経済と経営に関する雑誌や書物しか読んでいなかったので、
久し振りに本棚の奥の方から、
太宰治の下の写真の本を取り出し読むことにしました。
これは、良かれと思い、子供達に買い与えたものです。
私の意に反して、読んでいないことはすぐにわかりました。
「少年少女日本文学館 12 太宰治 井伏鱒二」
太宰治:走れメロス 富嶽百景 漁服記 雀こ ロマネスク 月の夜 お伽草子
井伏鱒二:山椒魚 屋根の上のサワン 遥拝隊長
太宰治が希望して井伏鱒二に師事した関係で
同時に採り上げていたのでしょう。
リズミカルでテンポの良い筆致もさることながら、
圧倒的で繊細な描写力に改めて驚かされました。
時代背景は現在とは全然違うし、擬人化したものでも
今の自分がそのまま、その場所のその境遇にいるような感覚になりました。
年を重ねた今読んでも、かなり深い精神的な葛藤などを
考えさせられるのに、これが児童文学とは。
ただでさえ、舌の手術で落ち込み、憂鬱になっていましたので
追い打ちをかけました。
「生きるとは何ぞや」・・・・・・
「あ、いかん、いかん!!」と思い、
手元にあった定期購読している週刊ダイヤモンドの最新号、
「特集 お金持ちに学ぶ 殖やし方・使い方」をパラパラと。
やはり、薄っぺらいですね。