迷惑が親孝行
三回目の舌の手術をした後に、妻が東京に二泊三日で行く用事があり
今では死語になった「男子厨房に入らず」の私は、干上がるしかありません。
とても、流動食など作れないからです。
そこで、実家の熊本の両親を頼ることにしました。
80歳を過ぎた両親にとってみれば、本当に迷惑な話です。
実家に二泊三日もするのは、おそらく20数年振りになるでしょうか。
(夕食)
*ごはん:御粥に梅干しの種を取って潰したもの
*味噌汁:かぼちゃ、玉ねぎ、なめたけ、ニンジン、鳥のささみをミキサーにかけたもの
*おかず:山芋をすりおろしたもの、大根をすりおろしたもの
タチ魚の身を柔らかく焼いたもの
(朝食)
*スクランブルエッグを柔らかくしたものに細かく切ったニラ
*プレーンヨーグルトとバナナ、リンゴ、ゴーヤを一緒にミキサーにかけたもの
まあ、そん所そこらにあるもので、体に良いものは何でも入れよう、てなもんです。
普段、熊本の店舗で仕事の後に立ち寄ると
喧嘩ばかりしているような老夫婦が、
60歳を前にした可愛い(?)息子の為に
一致協力して食事を作ってくれました。
相変わらずの心配症とおせっかいも、この時ばかりは
本当にありがたい気持ちでいっぱいになりました。
今まで、外食や旅行に連れて行きました。
パジャマやバッグなどを買ってあげたり、花を贈ったりもしました。
でも、そのような自分なりのどの親孝行よりも
今回の迷惑の方がきっと、両親の長生きに役立つと感じた
思わぬ二泊三日でした。